新木造工場建設に向けて

2025年月4月25日 タカブン通信20

 新緑が眩しく、爽やかな風薫る5月を前に、日中の気温が25℃を超える夏日もこれから増えてきます。今年の夏は、例年以上の猛暑が予想され、今から熱中症予防の為に適度な水分補給と休憩をとっていただき、お互いに注意し合っていきましょう。会社としても早期に工場の暑さ対策をしていきます。

 さて今月7日より5月2日までの予定で個人面談を実施しています。日本人の全従業員さんや通訳も兼務していただいていますベトナムのお二人のスタッフの皆さんから、忌憚のないご意見や要望、質問等をお聴きし、お答え出来うる限り、お話させていただいています。その中で皆さんの一番の関心事は、新工場建設の件だと思いますので、現状の基本的な考えをお伝えします。
*長浜市の大戌亥山階線整備事業の市道は、今後4~5年以内に、工場北側の室町造成地から住宅工場の東側約1/3を通り、コンテナデバンピットから資材倉庫の東南面、そして東隣りのお宅から会社南側の道路に交差します。従って道路にかかる工場等は移転する必要があります。
*工場敷地は借地で約5000坪あり、現状は工場・事務所及び出荷、資材、製品置き場等で余裕のない状態で、一部外部倉庫を賃貸しています。
*工場周辺は今後さらに宅地化され、周辺の車の通行量も増加してきます。また工場の稼働時間は、騒音の影響も考慮して、昼間の7時から20時までに制約しています。
*地球温暖化が今後も進み、特に夏季の猛暑が懸念され、工場の作業環境は益々悪化しており、対策が急務となっています。
*新工場は、省エネ、快適な作業環境の自社独自の大空間の2X4木造工場で、びわ湖材を主木材として建設します。そしてD✕化、少人化を駆使し、モデル工場として、持続可能な地域社会の活性化と脱炭素社会の実現に貢献していきます。(他 略)
以上、現状の概略をお伝えしましたが、今後課長さん、役員を中心とした建設プロジェクトの進捗状況を皆さんに随時報告していきます。会社にとっても今後30年から半世紀を見据えた一大事業ですので、全社一丸となって取り組んでまいります。皆さんお一人お一人のご支援ご協力をお願いいたします。

 私の尊敬する師匠のお一人、イエローハットの創業者で、「トイレ掃除は心磨きです」と教えていただいた鍵山秀三郎氏が今年1月、91歳でご逝去されました。 ここに鍵山さんの言葉があります。
「すさんだ心の集団、会社ほど悲惨なものはありません。いくら経常利益をあげて新聞紙上でもてはやされても、私はそんな会社は決していい会社だとは思いません。それよりも郵便を届けてくださる方、商品を届けに来る人、運送会社の運転手さんといった人に思いやりを持てるような会社でありたいと思います。」
「今の人は自分にとっての好都合ばかり求める傾向が強いですね。けれども、自分の好都合というのは人の不都合に繋がることが多いものです。にもかかわらず、自分の好都合さえ満たされれば、それが幸せだという考えが不幸のもとなんですね。」
「微差の積み重ねが大差となり、絶対差となります。」
「自分の能力をはるかに超えることを求められる環境に身を置いた時に、初めて人は成長していくのです。楽な環境に身を置いている間は決して成長しません。」(以上月刊誌致知5月号より)
34年前東京出張の折、早朝ジョギングをして当時の鍵山社長の会社を訪問し、トイレ掃除の実習をしていただいたことを、つい昨日のことのように思い起こします。
また、二宮尊徳翁の「積小為大」という言葉があります。
「大事を為さんと欲せば、小なることを怠らず勤むべし。小積もりて大となればなり。」
これからも小さいことをコツコツと努力を積み重ねて、夢やビジョンを実現していきたいと思います。ありがとうございます。髙橋文夫拝