人を育てる改善の心

2012年5月25日 社長通信189
 
1.はじめに
 庭先には、初夏を彩る純白の薔薇・アイスバーク(氷山)、別名白雪姫が美しく咲き始めました。
 またこの20日、大相撲夏場所で平幕の旭天鵬が史上最年長となる37歳8カ月で初優勝を飾り、21日朝、工場屋根の留め金穴から床面に映る金環日食に興奮し、22日は自立式電波塔としては世界一の高さ(ムサシ634m)になる東京スカイツリーが開業し、私たちの未来に夢と希望、ロマンを与えてくれます。

2.5年後への手紙
 栃木県鹿沼市、日創研・宇都宮経営研究会のメンバーである晃南印刷の阿部さんから5年前2007年宇都宮で開催された経営研究会全国大会で、私自身が書いた「5年後への手紙」が届きました。全く忘れていましたが、目標の売上高や利益額はまだ達成できないまでも、自己資本比率は達成しており、このように5年間無事経営してこれたことも、従業員の皆さんやお客様、協力会社やお取引先様、地域の皆様、そして温かく見守ってくれた家族のお陰であると心から感謝しています。

3.第15期を振り返って
 今期も後1ヶ月を残すばかりとなり、業績は増収増益となる予測ですが、目標営業利益率に少しでも近づける為に、期末まで全員が諦めないで売上アップとコストダウンに努めたいものです。
 クレーム低減目標は達成できませんでしたが、昨春新入社員7名を迎え入れ、ミスや失敗を繰り返しながら、マンツーマンで厳しくも心温かい上司の指導のもと確実に成長して、今春の3名の新入社員のお手本になってくれています。
 労災事故ゼロ300日は、残念ながら未達で、谷口安全衛生委員長を中心に安全教育や、協力会社の担当者を交えて安全管理の徹底に努めて参りました。品質方針の根本である「安全と教育は、すべての業務に優先する」を全従業員が肝に銘じて、安全作業と交通安全を厳守して、ゼロ災を継続していきましょう。

4.『儲かるメーカー「改善の急所」101項』
 全社的改善活動・KZ法をご指導していただいている柿内幸夫先生が、このたび《現場改善の虎の巻》の本書を発刊され、今後KZ法推進のためのバイブルとして活用していきます。
 柿内先生の言葉をお借りして、改めて改善活動の本質を伝えます。「『改善』とは、単なる作業効率を上げるアイデアや、利益を捻出するための合理化策といったものではありません。むしろ会社全体の方向性を変えたり、体質を変えていく《考え方や思想》活動です。良い考え方や良い発想が根付くようになると、行動が変わり、チエやアイデアもどんどん湧くようになり、行動的になります。会社やスタッフの皆が笑顔になり、利益も大きく上がるようになります。ただし社長も含めて全社をあげて行うことが肝心です。体質そのものを変えていくことが重要で、全員の知恵と工夫を形にしていき、生産革新や経営革新につなげていく、これこそが『改善活動』なのです。」
  《急所1》改善は誰のために行うか
  工場でのあらゆる活動は、お客様からのご要望に応えるために行っている。

5.加賀電子の行動指針
 エレクトロニクスの総合商社の加賀電子㈱創業者で現塚本勲会長の講演を聴きました。行動指針は、柔軟な対応力、若々しい発想と行動力、そして果敢に挑戦する心、「FYT=ファイト」の精神です。また母親の言葉を生涯貫き通されています。
   怠るな 子どもの手本に 歳はなし
   我人生に怠らず 枯らしてならぬ あすなろの木 
 謙虚に努力し成長し続けたいものです。ありがとうございました。高橋文夫拝